第4回 JBCレディスクラシック 2014年11月3日(祝月)盛岡:第8競走1,800m発走時間 14:15

2014年11月 3日 JBCレディスクラシック (盛岡競馬)

盛岡競馬 第8レース 絶対女王!ワイルドフラッパー

【中央所属馬の評価】

ワイルドフラッパーはデビューから一貫してダートを使われ、ちょうど1年前にオープン入り。牡馬との戦いではフェアウェルS2着、平安S(G3)3着。牝馬限定戦ではエンプレス杯(Jpn2)、マリーンC(Jpn3)、レディスプレリュード(Jpn2)を勝ち、TCK女王盃(Jpn3)、ブリーダーズGC(Jpn3)が2着と、1度も馬券の対象から外れていない。TCK女王盃で敗れたメーデイアは既に引退。ブリーダーズGCこそサンビスタに不覚をとったが、牝馬同士では総合力で最上位と目される。

サンビスタもデビューからすべてダートでの競馬。今年の2月にオープン入りし、3月のエンプレス杯(Jpn2)3着、7月のマリーンS2着と着順を上げ、8月のブリーダーズGC(Jpn3)では逃げるワイルドフラッパーを並ぶ間もなく差し切り、3馬身差の快勝。前走のレディスプレリュード(Jpn2)では2着とワイルドフラッパーにリベンジされたが、476キロを計時した馬体重はデビュー以来最高と、今まさに本格化のときを迎えている。

アクティビューティは金沢の1500mで行われた昨年の2着馬。その後は牝馬限定のダートグレード競走ばかりを使われ1・4・2・2・5・4着。今年は未勝利で、2回ある2着もワイルドフラッパーに大差、7馬身とぶっちぎられているが、前走、大井1800mのレディスプレリュード(Jpn2)4着は勝ち馬から0.3秒差。昨年12月、船橋1800mのクイーン賞(Jpn3)を制しており、今回の盛岡1800mという設定はベストの条件と思われる。

トロワボヌールはオークス2着馬チューニーの仔としてクイーンC(G3)5着、スイートピーS7着、紫苑S5着など3歳時はクラシックを狙ったが、今年になってダートへ路線変更。ダートでは1・2・1・1・2・1着とほぼノンストップの出世。3走前にレコードで1000万条件を勝ち上がり、前走、新潟1800mの柳都Sを快勝してオープン入りを果たしている。今回が地方初遠征となるが、ダート6戦中、5戦は左回り(新潟・東京)の1600~1800mの競馬であり、盛岡コースへの適性は十分にありそう。

ブルーチッパーも前走、阪神1800mのオークランドRCTを逃げ切って、ここから晴れてオープン入りだが、こちらはデビューから一貫してダートの1700~1800mを使われ、他馬にハナを叩かれたことは1度しかないという快速馬。いきなり牝馬のトップクラスと対戦する今回は今までとは勝手の違うレースになるかもしれないが、2ターンの盛岡1800m戦は広い盛岡コースでも最も逃げ切り率が高い条件であり、すんなり行かせてもらえるようなら波乱の目になるかもしれない。

コーリンベリーは3月の3歳オープン・昇竜Sを逃げ切って桜花賞にチャレンジしたスピード馬。その後、6月のユニコーンS(G3)も逃げて2着に粘り込み、7月のプロキオンS(G3)では古馬相手に逃げて9着ながら、3歳7月の時点でベストウォーリアから0.4秒差に粘り込んだ点は高く評価できる。今回の鍵は距離と同型。サウスヴィグラス産駒だけに距離は限界があるはず。そして前記したブルーチッパーの存在。道中、ヤリ合ってしまうと長い直線には坂もあるだけに末の粘りが心配に。

【地方所属馬の評価】

笠松のピッチシフターは昨年の5着馬。その後、重賞を3勝し、4月のかきつばた記念(Jpn3)がタガノジンガロの4着、8月のサマーチャンピオン(Jpn3)がエーシンビートロンの2着と、この1年で大きく力をつけてきた。 左回りの経験がない点がどう出るかだが、前走のレディスプレリュード(Jpn2)はワイルドフラッパーから0.7秒差。中央勢の一角崩しの可能性を秘める。

浦和のマイネエレーナは中央3勝の後、昨年暮れに浦和へ移籍。7月のスパーキングレディーC(Jpn3)は離された3着ながらカイカヨソウ、アクティビューティらに先着。前走の埼玉新聞栄冠賞ではデビュー戦以来となる逃げの手に出ると2着のカキツバタロイヤルに9馬身もの差をつける圧勝劇。思い切った競馬で新たな面が引き出され、今回、最大の惑星馬になりそうな雰囲気も。

高知のボーラトウショウは中央→兵庫→高知の経歴。特に目立たない存在だったが、5月の園田のB2戦から現在7連勝中。先週の高知の準重賞・ミラク特別を勝つまでに成長してきた。レベル的にここで上位争いとは考え難いが、今後の牝馬路線を占う意味で、どんなレースを見せるのか注目してみたい存在。

【解説者の予想】

主役はワイルドフラッパー。8月のブリーダーズGCから使い出し、前哨戦をキッチリ勝って本番へ。ひとつ取りこぼしがあったものの、ここ目標という陣営の青写真通りに事を進めてきた。逆転を秘める対抗格がサンビスタ。混迷の3番手グループはほとんど控える競馬をしたことがないコーリンベリー、ブルーチッパーの兼ね合いが焦点。先行勢には厳しい流れになるものと想定し、威力ある末脚を持つトロワボヌールを強調。

◎ワイルドフラッパー
○サンビスタ
▲トロワボヌール
△コーリンベリー
△ブルーチッパー
△アクティビューティ
△ピッチシフター
△マイネエレーナ