2015年1月18日(日) 1回京都7日
11R 第62回 日経新春杯(GII)
予想
3連単BOX
⑱⑨⑤③⑦

日経新春杯は、今年で62回目を迎える伝統のレースで、年明けの京都開催を代表するハンデキャップ重賞。最近の優勝馬を振り返ると、2011年のルーラーシップ(56.5キロ)、2012年のトゥザグローリー(58.5キロ)は、すでに重賞勝ちがあった実績馬がハンデを克服して結果を残したケースだが、一方、2013年のカポーティスター(52キロ)、2014年のサトノノブレス(55キロ)は、ともに重賞未勝利馬がこのレースで初タイトルを獲得したものだった。実績馬か上がり馬か。今年の日経新春杯もこの見極めがポイントになりそうだ。

ハギノハイブリッド(牡4・松田国英)は、前走の菊花賞では12着と大敗を喫したが、日経新春杯と同じ京都・芝の外回りコースで行われた昨年の京都新聞杯で、のちの菊花賞2着馬サウンズオブアースを2着に退けて優勝した実績がきらりと光る。今回は約3か月の休み明けでの出走となるが、8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは6ハロン80秒8という速い時計をマーク。動きにいい頃の迫力が戻っており、馬なりで併走馬に先着した。この気配の良さなら休み明けを気にする必要はないだろう。

アドマイヤデウス(牡4・橋田満)は、昨年の日本ダービー7着以来約7か月半ぶりの実戦となる。他の世代の馬とは初対戦のうえに長期休養明けと、条件的には厳しいが、栗東トレーニング・センターに帰厩後の乗り込みは実に入念。11月下旬には坂路で4ハロン60秒を切る時計を出していた。1月10日にCWコースで行われた1週前追い切りでは、6ハロン78秒台の好時計をマーク。併走馬には遅れたものの、これだけ走ることができれば仕上がりに問題はないだろう。

実績を十分に積んでいる5歳以上の馬たちは、ハンデキャップとの兼ね合いが鍵になりそうだ。昨年の日経新春杯優勝馬サトノノブレス(牡5・池江泰寿)は、その後に小倉記念を勝ってさらに重賞タイトルを上積みした。前々走の金鯱賞で2着に好走して臨んだ前走の有馬記念では、この馬が苦手とする直線での瞬発力勝負の競馬になり11着と大敗を喫したが、今回、速めのペースでレースが進むようなら巻き返しは十分にありそうだ。

フーラブライド(牝6・木原一良)は、一昨年の愛知杯で重賞初制覇を達成して臨んだ昨年の日経新春杯で、52キロの軽ハンデを活かして3着に好走。その後に中山牝馬S優勝、エリザベス女王杯4着などの実績を積んだ。8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは相変わらず素晴らしい動きを見せており、状態面に問題はない。最後の直線での瞬発力勝負になると分が悪いだけに、道中のペースがポイントになるだろう。
前走のジャパンカップで10着に敗退したタマモベストプレイ(牡5・南井克巳)は、有馬記念への出走がかなわず、日経新春杯にエントリーしてきた。2013年のきさらぎ賞優勝など、今回のメンバーの中では実績上位のうえ、京都・芝コースでは〔3・1・1・1〕と好相性を誇っている。9日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン53秒3-ラスト1ハロン12秒3の鋭い伸び脚を見せており、体調に陰りはない。

前走のオープン特別・アンドロメダS(京都・芝2000m)で約2年3か月ぶりの勝利を飾ったダコール(牡7・中竹和也)。短期放牧を挟んでレースに挑むのはこの馬のパターンで、今回は約2か月ぶりの実戦となる。8日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン53秒8をマークしており、出走態勢は整っているものと考えていいだろう。7歳と年齢的にはベテランの域に入ったが、まだまだ馬体は若い。今回、悲願の重賞タイトルを獲得するシーンも十分に期待できそうだ。
アクションスター(牡5・音無秀孝)は、前走の京都金杯で勝ち馬のウインフルブルームから1秒1差の13着に敗退。昨春の読売マイラーズCでも10着と大敗していることから考えると、芝1600mの距離はこの馬にとって忙しいのかもしれない。陣営は今回、800mの距離延長となる日経新春杯に矛先を向けてきた。中1週のローテーションでの出走になるが、体調は安定しており、力を出せる状態と見ていいだろう。

昨年の日経新春杯で4着に入ったコウエイオトメ(牝7・松元茂樹)は、前走のエリザベス女王杯で勝ち馬のラキシスから0秒5差の7着。GI の舞台でも大きくは負けておらず、ハンデキャップレースなら差のない競馬ができるだろう。8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは6ハロン80秒5の好時計をマーク。約2か月の休み明けを感じさせない好仕上がりを見せている。

トウシンモンステラ(牡5・村山明)は、前走の1600万下・ディープインパクトC(京都・芝2400m)を優勝してオープンクラス復帰を果たした。今回は約3か月ぶりの実戦となるが、8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは併走馬に先着して、軽快な動きを見せた。力を出せる状態でレースを迎えられそうだ。

ホーカーテンペスト(牡6・藤沢和雄)は、デビュー以来初となる芝2400mの距離に挑んだ前走の1600万下・オリオンS(阪神)を勝ってオープンクラス復帰を決めた。それまでは芝1600m~2000mの距離で実績を残していた馬だが、今は2400m前後の距離のほうが合っているようだ。オープンクラスのレースは久々となるが、今回、重賞で結果を残せるようなら今後が楽しみになってくる。