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競馬予想

歴史的名牝の素質が開花する牝馬クラシック第一戦 「第75回 桜花賞」

歴史的名牝の素質が開花する牝馬クラシック第一戦 「第75回 桜花賞」

馬名プロファイル

第75回 桜花賞(GI)出走予定馬映像

予想

3連単BOX

⑥⑪⑮⑧⑨

3歳牝馬クラシック初戦となる桜花賞。桜の花が咲き誇るもとで乙女たちが覇を競うこの一戦は、数あるJRAのGI の中でも見る者に最も華やかな印象を与えている。阪神・外回りの芝1600mを舞台に毎年見応えあるレースが繰り広げられているが、今年の3歳牝馬は例年以上にハイレベル。デビューから無傷の3連勝で重賞勝ち馬へと駆け上がってきた3頭をはじめ、その他の面々も、いずれ劣らぬ素質馬が今回の大舞台に顔をそろえた。新たなスターホースが誕生しそうな今年の出走馬をチェックしていきたい。

昨年の優勝馬ハープスターに続き、今年も世界の舞台を意識させる馬が登場する。3戦3勝の無敗でGI の舞台に躍り出るマンハッタンカフェ産駒のルージュバック(牝3・大竹正博)がその馬で、スケールの大きさでは前年の覇者をしのぐ可能性すら感じさせる。前々走の500万下・百日草特別(東京・芝2000m)では、のちに京成杯を優勝するベルーフ(2着)に2馬身1/2差をつけたうえで、2歳コースレコードの2分00秒8をマークして優勝。3か月の休み明けで重賞に初挑戦した前走のきさらぎ賞でも、牡馬の強敵を相手に難なく完封して勝利を収めた。牝馬限定レースには目もくれず、適性の高い舞台に出走することを優先する姿勢に、陣営の自信の大きさを感じる。本レースをも通過点にするようなら、近い将来、世界の大舞台で走る姿が見られるかもしれない。

前述のルージュバックという大物がいるにもかかわらず、同馬が話題を独占とはならないところに今年のメンバーのレベルがいかに高いかが表れている。前走のフィリーズレビューを制したクイーンズリング(牝3・吉村圭司)も、3戦3勝の無敗の重賞勝ち馬で、父がマンハッタンカフェという点もルージュバックと同じ。前走は、マイナス20キロ(444キロ)という大幅な馬体減をものともせず、4コーナー13番手の位置から最後の直線で鋭い末脚を発揮して勝利。素質はかなり高そうだ。前走の阪神・芝の内回りコースから、今回、直線の長い外回りコースへ替わる点は歓迎材料。前の馬をまとめて交わして先頭ゴールを果たす可能性は十分にある。

キャットコイン(牝3・二ノ宮敬宇)も、重賞初挑戦となった前走のクイーンCを優勝し、デビューから無傷の3連勝を達成。勇躍、桜花賞に駒を進めてきた。ステイゴールド産駒らしい我の強さを持っていながらも、実戦ではしっかりと折り合えるのがこの馬のセールスポイントだ。前走後は放牧でレースの疲れを癒やし、3月20日に美浦トレーニング・センターへ帰厩。28日には早めに栗東へ移動して万全の態勢を整えている。本馬と同じ二ノ宮敬宇厩舎所属の2歳女王ショウナンアデラは、骨折が判明して桜花賞への出走を断念。その分まで頑張りたいところだ。

桜花賞のトライアルの中でも最も本番につながりやすいと言われるチューリップ賞を制したのは、関東馬のココロノアイ(牝3・尾関知人)。これで重賞の勝ち鞍は昨年のアルテミスSに続き2つ目。暮れには阪神ジュベナイルフィリーズでも3着に好走しており、実績という点では今回のメンバーに入っても上位と言える。本馬もキャットコインと同じステイゴールド産駒だが、こちらは気性の激しさを感じるタイプだけに、レース当日のテンションが鍵になる。落ち着いて走ることができれば、今回も好勝負を演じられるはずだ。

2011年のマルセリーナ、2012年のジェンティルドンナ、2013年のアユサン、2014年のハープスターと、ここ4年連続でディープインパクト産駒が桜花賞を制覇。今年も同産駒の素質馬たちが出走を予定している。そのうちの一頭、アンドリエッテ(牝3・牧田和弥)は、前走のチューリップ賞で、ディープインパクト産駒がそれほど得意ではないとされる力の要る馬場(重)を克服して2着に好走。本番への優先出走権を獲得した。直線で瞬発力を発揮して追い込むタイプで、今回、良馬場での出走がかなえば、逆転も十分に可能だろう。

前々走のオープン特別・紅梅S(京都・芝1400m)を優勝したディープインパクト産駒のコンテッサトゥーレ(牝3・安田隆行)は、前走のチューリップ賞で6着と敗退。雨が降る中で行われたレースで、パワーの要る馬場(重)が向かず能力を発揮しきれなかった可能性が高い。今回、良馬場での出走がかなえば、前走のようなことはないはずだ。2008年の皐月賞を優勝した半兄キャプテントゥーレ(父アグネスタキオン)に続いて、クラシックレースを制覇できるか、注目の一頭だ。

ディープインパクト産駒のクルミナル(牝3・須貝尚介)は、1月25日のメイクデビュー京都(芝1800m、1着)から中1週のローテーションで臨んだ前々走のオープン特別・エルフィンS(京都・芝1600m)を優勝。デビュー2連勝をマークして、桜花賞馬候補に名乗りを挙げた。前走のチューリップ賞では、1番人気に支持されたものの11着と大敗を喫したが、本馬も、パワーを要する馬場コンディションが合わなかった模様。今回、良馬場での瞬発力勝負になって、父譲りの鋭い末脚を発揮できれば、巻き返しは十分に可能だろう。

桜花賞トライアルのアネモネS(中山・芝1600m)を優勝したテンダリーヴォイス(牝3・萩原清)も、ディープインパクト産駒。過去の桜花賞の傾向を見ると、アネモネS組は、本番での成績という点ではチューリップ賞組やフィリーズレビュー組と比べて成績は今ひとつと言える。しかし、本馬は、祖母にJRA重賞5勝のブロードアピールを持つ、成長力が魅力の血統。本番での大駆けが十分に期待できるだけの良血馬だ。

キングカメハメハ産駒のレッツゴードンキ(牝3・梅田智之)は、勝ち鞍こそメイクデビュー札幌(芝1800m)の1勝のみだが、その後の4戦は重賞に挑戦して、すべて3着以内を確保している。近3走はいずれもココロノアイと一進一退の競馬を続けているだけに、実力は引けを取らない一頭と見ていいだろう。折り合い面に少し課題を残しており、今回もスムーズな競馬ができるかどうかが鍵となる。ラストの瞬発力勝負にならないようなペースでレースが展開すれば、今回も大崩れはしないはずだ。

春のダート王へ注目の前哨戦 「第32回 東海テレビ杯 東海ステークス」

春のダート王へ注目の前哨戦 「第32回 東海テレビ杯 東海ステークス」

前身となったウインターS時代を含め、東海Sは、中京競馬場の名物レースとして長く親しまれている。2010年から2012年の3回は中京競馬場のスタンド改築および馬場改造工事に伴い5月の京都競馬場でダート1900mを舞台に行われたが、2013年からは再び中京競馬場に戻ったうえで、時期が1月に、距離がダート1800mにそれぞれ変更され、GI・フェブラリーSの重要な前哨戦として開催されている。2013年の優勝馬グレープブランデーは次走でフェブラリーSを制し、両レースの密接な関係を証明。さらに、2014年からは本レースの1着馬にフェブラリーSの優先出走権が与えられるようになった。また、本レースと同じ中京・ダート1800mの舞台では、2014年からチャンピオンズCが暮れのダート王決定戦として行われている。東海Sは、今年のダートGI 路線を展望するうえで見逃せない一戦と言えるだろう。寒風を吹き飛ばすダート巧者たちの熱戦に注目したい。
コパノリッキー(牡5・村山明)は、昨年のフェブラリーSを制してGI 初制覇を飾ると、続くJpnI・かしわ記念(船橋・ダート1600m)を連勝。さらに、秋にはJpnI・JBCクラシック(盛岡・ダート2000m)も快勝し、大きな飛躍を遂げた。JRA・GI 2勝目を目指した前々走のチャンピオンズCは、1番人気に支持されたものの、スタートで出遅れて逃げの形に持ち込めず12着に大敗したが、前走のGI・東京大賞典(大井・ダート2000m)では、先手を奪う本来のパターンから最後の直線でもよく粘って2着を確保。ダートにおける実力は現役でもトップクラスの存在だ。この中間の調教では、疲れも見せず栗東坂路とCWコースを併用して力強い脚さばきを披露。引き続き好調を維持しているだけに、今回ダート重賞5勝目をマークしてフェブラリーS連覇に向けて弾みをつけたいところだ。
ナムラビクター(牡6・福島信晴)は、前走のチャンピオンズCで強豪を相手に2着と好走し、今後の活躍が大いに期待される存在だ。前走では陣営が熱望していた内側の偶数枠(16頭立ての2枠4番)をゲット。互角のスタートから素早く好位につけて絶好の手応えで追走し、最後の直線で満を持して追い出されると、ゴール前では鋭く伸びて連対を確保した。勝ち馬のホッコータルマエが次走のGI・東京大賞典を連勝し2014年のJRA賞最優秀ダートホースに選出されたことを考えれば、1/2馬身差まで迫った本馬の能力は高く評価できる。5歳時の昨年、7戦してすべてのレースで掲示板(5着以内)を確保した安定感も立派。前走後も栗東坂路で入念な乗り込みを重ねており、引き続き状態の良さも目を引くだけに、昨年のアンタレスSに続く2度目の重賞制覇も難しくないはずだ。
昨年の東海Sの優勝馬ニホンピロアワーズ(牡8・大橋勇樹)が連覇を狙って登場する。単勝オッズ1.6倍という圧倒的1番人気の支持を受けて出走した昨年の本レースでは、好位を絶好の手応えで追走。最後の直線で軽く仕掛けられるとシャープな反応を示し、グランドシチー(2着)に2馬身差をつけてゴールインした。この時が初の中京コース参戦で、それまで経験の少なかった左回りコースでの快勝劇だった。昨年の下半期は3戦して勝ち鞍を挙げることはできなかったが、前走のJpnII・名古屋グランプリ(名古屋・ダート2500m)では勝ち馬のエーシンモアオバーとクビ差の2着に好走。まだまだ力の衰えがないことを証明している。明け8歳を迎えたものの、馬体は若々しく、優勝争いできる力量は十分にあるだろう。
インカンテーション(牡5・羽月友彦)は、3歳時の一昨年8月にレパードSを制し、早い段階から豊かな才能を見せていたが、完全本格化を遂げたのは4歳時の昨年夏以降だ。約8か月の長期休養明けで迎えたエルムSで3着に好走すると、BSN賞→ラジオ日本賞(ともにオープン特別、新潟・ダート1800m)→みやこSと破竹の3連勝を記録。そのレースぶりも、先行からの抜け出しあり、中団からの差し切りありと自在性を示す好内容だった。4番人気で出走した前走のチャンピオンズCは、外枠(16頭立ての8枠15番)からのスタートで、終始馬場の外めを回る形になり、レースの流れに乗れないまま10着に敗退。今回は巻き返しを期すレースだ。これまで、左回りのダートコースでは8戦5勝をマーク。今回の舞台となる中京・ダート1800mでも2勝を挙げており、条件は絶好と判断していいだろう。スムーズなレースができれば、3度目の重賞Vも見えてくる。
ランウェイワルツ(牡4・音無秀孝)は、昨夏のレパードSで3着に好走して以降、6戦連続で3着以内の成績を残している。その中に1着はなく勝ち味に遅い印象があるが、安定感は抜群だ。前走のオープン特別・ポルックスS(中山・ダート1800m)は、勝ち馬のイッシンドウタイから1馬身1/4差の2着。最後の直線では身上とする力強い末脚を繰り出して連対を確保しており、内容としては濃かった。今回、中京競馬場には初参戦となるが、ここまで地方競馬(門別、園田)を含め7か所の競馬場で連対をマークしているように適応能力は高く、左回りコースも東京と新潟で経験済み。念願の重賞初制覇を達成できるか、注目したい。
ソロル(牡5・中竹和也)は、2003年のフェブラリーSなどGI 4勝を挙げたゴールドアリュールを伯父に持つ良血馬。昨年のマーチSで重賞初制覇を飾り、平安Sでは勝ち馬のクリノスターオーから1/2馬身差の2着に好走。本格化を示した。ただし、まだ安定感に欠けるようで、夏以降はエルムS(7着)、シリウスS(10着)、みやこS(9着)と好結果を残せず、この中間は放牧でひと息入れたうえでの出走となる。これまでの全6勝中5勝をダート1800mの距離で記録。中京・ダートコース自体は初参戦だが、力を発揮できる舞台と見ていいだろう。マーチS(重馬場)を勝った時のように脚抜きの良い馬場コンディションになれば、重賞2勝目のチャンスも見出せるはずだ。
グランドシチー(牡8・相沢郁)は、過去2年の東海Sで5着、2着という成績を残し、今年で3年連続の出走となる古豪。道中じっくりと脚をためて最後の直線で末脚を活かすタイプだけに、レース展開に左右される面はあるが、これまで強い相手と数多く戦ってきた経験は大きな財産だ。明け8歳を迎えたベテランホースだが、ここ3戦もシリウスS6着→JpnII・浦和記念(浦和・ダート2000m)5着→オープン特別の師走S(中山・ダート1800m)4着と、大きな衰えはなく気力充実の走りを見せている。鋭く追い込んで2着に好走した昨年の東海Sと同様の末脚を今回も発揮できれば、上位進出が期待できる。
マイネルクロップ(牡5・飯田雄三)は、今年初戦となった前走の1600万下・初夢S(京都・ダート1800m)で2着馬に3馬身差をつける快勝劇を演じ、オープンクラス復帰を果たした。中団のインで脚をため、最後の直線に向いてから馬場の外めに出して追い出されるとシャープな反応を示し、一気に差し切る強い内容で優勝。それまでは詰めの甘さを見せていたが、このレースで完全に払拭し、ひと回り成長した印象を残している。今回は、3歳時の2013年弥生賞(8着)以来となる重賞エントリー。相手は大幅に強化されるが、今は勢いがあるうえに、相手なりに走れる堅実性も備えている。全5勝中4勝をダート1800mで挙げているように距離も最適。上位進出があっても不思議ではない。
マイネルバイカ(牡6・白井寿昭)は、昨年、1600万下の初夢S(京都・ダート1800m)を勝ち上がり、オープンクラスに復帰してすぐの挑戦となった東海Sで勝ち馬のニホンピロアワーズから0秒7差の3着に好走。中団追走から最後の直線で前があくと目を引く末脚を披露した。その後は少し精彩を欠くレースもあったが、3走前のオープン特別・ブラジルC(東京・ダート2100m)では、2番手追走から直線で抜け出し、2着馬のランウェイワルツに1馬身1/4差をつけて優勝。通算6勝目を挙げている。今回は〔1・0・1・1〕と良績のある中京・ダートコースが舞台のうえに、1800mの距離も〔3・1・2・3〕と好相性。伏兵でも注意は怠れない。

新春の古都で牝馬が艶やかにしのぎを削る 「第50回 京都牝馬ステークス」

新春の古都で牝馬が艶やかにしのぎを削る 「第50回 京都牝馬ステークス」

京都牝馬Sは、開催時期が年明けに変更された2013年からAコースで行われており、同コースを使用してのレースは今年で3回目となる。同じ1回京都で開催される外回りの芝1600mの重賞でも、開幕週に行われる京都金杯と違い、開催が進んだ状況で行われる京都牝馬Sは、内ラチ沿いを通る馬だけでなく、外を回る馬でも十分に上位を狙える。むしろ、先行馬よりも差し馬のほうにチャンスが大きい印象があるレースだ。最後の直線で前にいる馬を交わすことができる瞬発力を備えているかどうかが一番のポイントと言えるだろう。
前々走のエリザベス女王杯で勝ち馬のラキシスから0秒3差の5着と善戦し、56キロのトップハンデを負担した前走の愛知杯で勝ち馬のディアデラマドレから0秒2差の2着を確保したキャトルフィーユ(牝6・角居勝彦)は、今回のメンバーの中でも充実度で群を抜く存在と言える。だが、この馬が武器としているのは、瞬発力よりも息の長い末脚。脚質的にはあまり向いていると言えない今回の舞台でどんな走りを見せられるかがポイントになりそうだ。15日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、サンビスタ(古馬オープン)、シャドウダンサー(古馬1600万下)という調教駆けする馬を相手に、熱の入った3頭併せを敢行。状態は高いレベルで安定している。
昨年の京都牝馬S優勝馬のウリウリ(牝5・藤原英昭)は、キャトルフィーユと同じディープインパクト産駒だが、この馬のセールスポイントは軽い芝での瞬発力。前述したレース傾向に沿うタイプと言えるのは、こちらだろう。前走の阪神C(4着)後の調整も順調で、15日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン51秒8、ラスト1ハロン12秒4という出色のタイムをマークした。本レース連覇を成し遂げる可能性も十分にありそうだ。
アロマティコ(牝6・佐々木晶三)は、3走前のクイーンSが勝ち馬のキャトルフィーユとタイム差なしの2着、前々走の産経賞オールカマー(新潟・芝2200mで開催)が勝ち馬のマイネルラクリマから0秒1差の5着、18頭立ての8枠18番からのスタートだった前走のエリザベス女王杯でも勝ち馬のラキシスから0秒7差の8着。近3走とも、重賞で大崩れすることのない走りを見せてきた。今回のメンバーに入っても、能力は上位の存在と言える。先週の日経新春杯に出走するプランもあって調教を積んできただけに、約2か月半ぶりの実戦でも仕上がりに問題はなさそうだ。
フォーエバーモア(牝4・鹿戸雄一)は、3歳時の昨年に桜花賞(8着)→オークス(11着)とクラシック路線を歩んだ馬。そのオークス以来の実戦となる今回、初めて他の世代と対戦することになる。比較が難しい一戦だが、この馬自身は、一昨年の阪神ジュベナイルフィリーズで1着馬レッドリヴェール、2着馬ハープスターとタイム差なしの3着に好走し、昨年のクイーンCを優勝と、同世代の中で上位の力を持っている。今回、8か月の長期休養明けでの出走となるだけに、直前の最終追い切りに最も注目が必要な一頭と言えそうだ。
ダンスアミーガ(牝4・中竹和也)は、3走前の1000万下・五頭連峰特別→前々走の1600万下・長岡S(ともに新潟・芝1600m)と条件クラスを連勝したうえで、前走のオープン特別・ポートアイランドS(阪神・芝1600m)に出走。中団追走から伸びきれないレース内容で、結果は5着と敗れたが、オープンクラスへの再昇級初戦に加えて牡馬の手ごわいところが相手と、条件が少し厳しかったのかもしれない。今回は、重賞への挑戦となるが牝馬限定レースに替わる。約3か月半の休み明けとなるここで好結果を残せるようなら、今後が楽しみになる。
パワースポット(牝7・菊沢隆徳)は、18頭立ての14番人気という低評価だった前走の愛知杯で、勝ち馬のディアデラマドレから0秒3差の5着。今年で7歳を迎えたベテランホースだが、現在が充実期と言えるほどの末脚の切れ味を毎回ゴール前で発揮している。上がり3ハロン33秒台(推定)をマークできる自慢の瞬発力は、今回の舞台となる京都・外回りの芝1600mでこそ活きるはずだ。
ベルルミエール(牝4・高橋亮)は、前々走の1000万下・久多特別→前走の1600万下・長岡京S(ともに京都・芝1400m)と条件クラスを連勝してここにエントリー。芝1600mの距離は微妙に長いかもしれないが、スピードを活かせる京都・芝コースでは3戦3勝の負け知らずと相性は抜群。今回、スローペースになるようなら、この馬が得意としている先行策で押し切る可能性もありそうだ。
ゴールデンナンバー(牝6・鈴木康弘)は、上がり3ハロン32秒台(推定)の数字をマークできるほどの瞬発力を持っている馬。しかし、500キロを超える大型馬で、3か月以上の休み明けでの成績はこれまで〔0・0・0・3〕と結果を残していない。昨年9月の京成杯オータムH(新潟・芝1600mで開催)にエントリーしたものの、スタート地点で前胸部裂創を発症したため競走除外となり、手術を受けたうえで迎える今回のレース。昨年6月のオープン特別・パラダイスS(東京・芝1400m、5着)以来約7か月ぶりの実戦となるが、実力を発揮できるかどうかがポイントになるだろう。
レイカーラ(牝6・堀宣行)は、1番人気に支持された前走のオープン特別・ターコイズS(中山・芝1600m)で、14頭立ての11番手と後方を追走する展開から、最後の直線で伸びきれず9着と、人気を大きく下回る着順に敗れた。今回、前走からの巻き返しを果たすとともに重賞初制覇を成し遂げることができるか、注目したい。
ゼンノロブロイ産駒のレーヴデトワール(牝4・松田博資)は、2010年の阪神ジュベナイルフィリーズ優勝馬レーヴディソール(父アグネスタキオン)を半姉に持つ良血馬。3走前の秋華賞トライアル・紫苑S(新潟・芝2000m)をクビ差で制し、オープン特別初勝利を挙げたものの、前々走となる本番の秋華賞が13着、前走の愛知杯も13着と、近2走の成績がひと息。この中間は調教での動きが良く、馬体もふっくらとして好気配がうかがえるだけに、今回は正念場の一戦と言えるだろう。

多彩なメンバーが集う中距離重賞 「第56回 アメリカジョッキークラブカップ」

多彩なメンバーが集う中距離重賞 「第56回 アメリカジョッキークラブカップ」

新春の中山競馬を彩る重賞のひとつとして定着しているアメリカジョッキークラブCは、芝2200mの距離で行われる4歳以上のGII レース。GI のタイトルを持つビッグネームが一年の始動戦として登場するケースもあれば、力をつけてきた上がり馬が本レースでの好走を経て大きく飛躍した例もある。その年の4歳以上の芝・中長距離路線を占ううえで重要度の高い一戦と言えよう。今年も、GI・5勝の大物ゴールドシップを筆頭に、今後のGI 戦線を大いににぎわせてくれそうな好素材が多数エントリー。厳寒期の中山競馬場で、ハイレベルなV争いが繰り広げられる。

今年のアメリカジョッキークラブCにおける最大のトピックは、現役最高レベルの実績を持つゴールドシップ(牡6・須貝尚介)の参戦だ。3歳時の2012年に皐月賞、菊花賞、有馬記念を制してJRA賞最優秀3歳牡馬のタイトルを獲得。さらに2013年と2014年の宝塚記念を優勝して同レース史上初の連覇を達成し、現役では最多となる5つの芝のGI タイトルを保持している。初の海外遠征を敢行した前々走の国際G1・凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m)では14着と大敗を喫したが、帰国初戦となった前走の有馬記念では優勝したジェンティルドンナから0秒1差の3着と実力馬健在をアピール。この中間の調教では、さらなる体調アップを感じさせる素晴らしい動きを見せている。本馬以外にGI ホースが不在の今回、主役の座は譲れないところだろう。
フェイムゲーム(牡5・宗像義忠)は、これまでに2013年の京成杯、2014年のダイヤモンドS、アルゼンチン共和国杯と重賞を3勝。GI では昨年の天皇賞(春)と宝塚記念の6着が最高着順だが、その天皇賞(春)ではゴールドシップ(7着)に先着を果たしている。2馬身1/2差で快勝した前走のアルゼンチン共和国杯後はグランプリ・有馬記念への挑戦を表明していたものの、収得賞金不足で出走がかなわなかった。このアメリカジョッキークラブCに目標を切り替える形になったが、引き続き順調に調教を積まれて上々の気配を保っている。5歳を迎えた今年はさらなる飛躍が期待されるだけに、強敵相手となる始動戦でどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだ。
ゴールドシップと同じ世代のエアソミュール(牡6・角居勝彦)は、キャリアを積みながら徐々にステップアップを遂げてきた。2013年の大阪城S(阪神・芝1800m)を皮切りにオープン特別を4勝し、5歳時の2014年6月に鳴尾記念を制して待望の重賞初制覇を飾った。3走前の札幌記念は勝ち馬のハープスターから1秒0離された5着と敗れたが、好メンバーがそろった前々走の毎日王冠で重賞2勝目をマーク。GI のビッグタイトルを狙えるところまで力をつけてきている。前走の金鯱賞も、1分58秒8のコースレコードで優勝したラストインパクトから0秒3差の3着。以前よりも安定感が格段に増しており、今回も優勝争いに持ち込む公算が大きい。

明け4歳世代からも魅力的な好素材がエントリーしている。ショウナンラグーン(牡4・大久保洋吉)は、昨年5月のダービートライアル・青葉賞で鮮やかな差し切り勝ち。重賞初制覇を飾った。本番の日本ダービーでは6着に敗れたものの、出走メンバー中最速の上がり3ハロン33秒9(推定)をマーク。秋には、クラシック三冠最終戦となった前々走の菊花賞でも後方待機から最後の直線で追い込んで5着に入っているように、末脚の威力は現4歳世代の中においてもトップクラスと言える。2015年の初戦となった前走のオープン特別・万葉S(京都・芝3000m)は4着と、1番人気の期待に応えられなかったが、1着馬ステラウインドとは僅かに0秒1差。今回、持ち前の末脚を活かせる展開になれば、勝機は十分にあるはずだ。

クリールカイザー(牡6・相沢郁)は、まだ重賞のタイトルは獲得していないものの、昨年の秋シーズンは、産経賞オールカマー(新潟・芝2200mで開催)3着→アルゼンチン共和国杯2着→ステイヤーズS3着と、GII で安定感のある走りを続けた。この中間は短期放牧でリフレッシュ。今回は中6週のローテーションでの出走になるが、15日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは迫力満点の動きを披露。さらに調子を上げている印象があり、強敵が相手となる今回も上位争いに加わってくるだろう。

パッションダンス(牡7・友道康夫)は、2012年に、500万下(新潟・芝2400m)→1000万下の再度山特別→1600万下のサンタクロースH(ともに阪神・芝2000m)と3連勝をマークして条件クラスを卒業。翌2013年には、オープンクラス昇級後3戦目となる新潟大賞典で重賞初制覇を飾った。続く鳴尾記念6着後から約1年半の長期休養を余儀なくされたが、復帰2戦目となった前走の中山金杯で17頭立ての15番人気という低評価を覆して4着に善戦。復調をアピールした。2006年の桜花賞2着馬アドマイヤキッス(父サンデーサイレンス)の半弟にあたる良血のディープインパクト産駒。休養期間が長かったためにキャリアもまだ12戦と浅い。7歳でもこれからが充実期というムードが漂っている。

ミトラ(せん7・萩原清)は、初勝利から3勝目までをダート1200mの距離で挙げたが、その後に芝へとシフト。2012年は1600万下のフリーウェイS(東京・芝1400m)と紅葉S(東京・芝1600m)を優勝。さらに、2013年のオープン特別・ニューイヤーS(中山・芝1600m)、2014年のオープン特別・パラダイスS(東京・芝1400m)と、芝1400~1600mの距離で勝利を積み上げた。重賞では善戦止まりのレースが続いたが、初めて芝2000mの距離を使われた前走の福島記念で好位から鋭く抜け出して先頭ゴールイン。デビュー20戦目で初の重賞タイトルを手に入れた。今回は相手関係が格段に強化されるうえに、距離もさらに200m延長となる。克服すべき課題も多いが、未知の魅力にあふれた一頭と言えよう。

マイネルフロスト(牡4・高木登)は、2歳時にメイクデビュー東京(芝1800m)→オープン特別のコスモス賞(函館・芝1800m)とデビュー2連勝を飾り、才能の片りんを見せた。その後は重賞を3戦して勝ち鞍を挙げられなかったが、3歳3月に毎日杯で重賞初制覇。青葉賞6着を経て出走した競馬の祭典・日本ダービーでは3着に好走した。秋シーズンはセントライト記念(新潟・芝2200mで開催)9着、菊花賞7着と好結果を残すことができず、2015年の始動戦となった前走の中山金杯も6着に敗れたが、日本ダービーで見せた底力は現4歳世代の中でもトップクラス。休養明け2戦目で体調面の上積みが見込める今回、軽視は禁物だろう。

ディサイファ(牡6・小島太)は、4歳時の2013年10月に1600万下・甲斐路S(東京・芝1800m)を制してオープンクラス入りを果たした。その後は重賞やオープン特別で惜敗が続いたが、昨年6月のエプソムCで待望の初重賞制覇を達成した。秋シーズンは、始動戦の毎日王冠4着の後、GI に挑戦。前々走の天皇賞(秋)が12着、前走のジャパンカップは15着といずれも完敗だったが、強敵相手にもまれた経験は今後活きてくるはずだ。前走後は放牧には出されず厩舎で調整。約2か月ぶりの実戦でも抜群の好気配を見せており、GII に戻る今回はその実力を見直す必要がある。

ダークシャドウ(牡8・堀宣行)は、2011年にエプソムCと毎日王冠を連勝し、勢いに乗って臨んだ天皇賞(秋)でも2着に好走。翌2012年にも天皇賞(秋)とジャパンカップで連続4着に善戦しており、今回のメンバーの中でも上位にランクされる実績の持ち主だ。3年以上も勝利から遠ざかっており、今年で8歳と年齢的にもベテランの域に入っているが、前走の金鯱賞では、スタートで出遅れたものの、長くいい脚を使って1着馬ラストインパクトから0秒6差の6着。10着に敗れた前々走の天皇賞(秋)も、1着馬スピルバーグとは0秒5差と着順ほど大きくは負けていない。衰えたと判断するのは早計だろう。

11R 第62回 日経新春杯(GII)

2015年1月18日(日) 1回京都7日
11R 第62回 日経新春杯(GII)
予想
3連単BOX
⑱⑨⑤③⑦

日経新春杯は、今年で62回目を迎える伝統のレースで、年明けの京都開催を代表するハンデキャップ重賞。最近の優勝馬を振り返ると、2011年のルーラーシップ(56.5キロ)、2012年のトゥザグローリー(58.5キロ)は、すでに重賞勝ちがあった実績馬がハンデを克服して結果を残したケースだが、一方、2013年のカポーティスター(52キロ)、2014年のサトノノブレス(55キロ)は、ともに重賞未勝利馬がこのレースで初タイトルを獲得したものだった。実績馬か上がり馬か。今年の日経新春杯もこの見極めがポイントになりそうだ。

ハギノハイブリッド(牡4・松田国英)は、前走の菊花賞では12着と大敗を喫したが、日経新春杯と同じ京都・芝の外回りコースで行われた昨年の京都新聞杯で、のちの菊花賞2着馬サウンズオブアースを2着に退けて優勝した実績がきらりと光る。今回は約3か月の休み明けでの出走となるが、8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは6ハロン80秒8という速い時計をマーク。動きにいい頃の迫力が戻っており、馬なりで併走馬に先着した。この気配の良さなら休み明けを気にする必要はないだろう。

アドマイヤデウス(牡4・橋田満)は、昨年の日本ダービー7着以来約7か月半ぶりの実戦となる。他の世代の馬とは初対戦のうえに長期休養明けと、条件的には厳しいが、栗東トレーニング・センターに帰厩後の乗り込みは実に入念。11月下旬には坂路で4ハロン60秒を切る時計を出していた。1月10日にCWコースで行われた1週前追い切りでは、6ハロン78秒台の好時計をマーク。併走馬には遅れたものの、これだけ走ることができれば仕上がりに問題はないだろう。

実績を十分に積んでいる5歳以上の馬たちは、ハンデキャップとの兼ね合いが鍵になりそうだ。昨年の日経新春杯優勝馬サトノノブレス(牡5・池江泰寿)は、その後に小倉記念を勝ってさらに重賞タイトルを上積みした。前々走の金鯱賞で2着に好走して臨んだ前走の有馬記念では、この馬が苦手とする直線での瞬発力勝負の競馬になり11着と大敗を喫したが、今回、速めのペースでレースが進むようなら巻き返しは十分にありそうだ。

フーラブライド(牝6・木原一良)は、一昨年の愛知杯で重賞初制覇を達成して臨んだ昨年の日経新春杯で、52キロの軽ハンデを活かして3着に好走。その後に中山牝馬S優勝、エリザベス女王杯4着などの実績を積んだ。8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは相変わらず素晴らしい動きを見せており、状態面に問題はない。最後の直線での瞬発力勝負になると分が悪いだけに、道中のペースがポイントになるだろう。
前走のジャパンカップで10着に敗退したタマモベストプレイ(牡5・南井克巳)は、有馬記念への出走がかなわず、日経新春杯にエントリーしてきた。2013年のきさらぎ賞優勝など、今回のメンバーの中では実績上位のうえ、京都・芝コースでは〔3・1・1・1〕と好相性を誇っている。9日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン53秒3-ラスト1ハロン12秒3の鋭い伸び脚を見せており、体調に陰りはない。

前走のオープン特別・アンドロメダS(京都・芝2000m)で約2年3か月ぶりの勝利を飾ったダコール(牡7・中竹和也)。短期放牧を挟んでレースに挑むのはこの馬のパターンで、今回は約2か月ぶりの実戦となる。8日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン53秒8をマークしており、出走態勢は整っているものと考えていいだろう。7歳と年齢的にはベテランの域に入ったが、まだまだ馬体は若い。今回、悲願の重賞タイトルを獲得するシーンも十分に期待できそうだ。
アクションスター(牡5・音無秀孝)は、前走の京都金杯で勝ち馬のウインフルブルームから1秒1差の13着に敗退。昨春の読売マイラーズCでも10着と大敗していることから考えると、芝1600mの距離はこの馬にとって忙しいのかもしれない。陣営は今回、800mの距離延長となる日経新春杯に矛先を向けてきた。中1週のローテーションでの出走になるが、体調は安定しており、力を出せる状態と見ていいだろう。

昨年の日経新春杯で4着に入ったコウエイオトメ(牝7・松元茂樹)は、前走のエリザベス女王杯で勝ち馬のラキシスから0秒5差の7着。GI の舞台でも大きくは負けておらず、ハンデキャップレースなら差のない競馬ができるだろう。8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは6ハロン80秒5の好時計をマーク。約2か月の休み明けを感じさせない好仕上がりを見せている。

トウシンモンステラ(牡5・村山明)は、前走の1600万下・ディープインパクトC(京都・芝2400m)を優勝してオープンクラス復帰を果たした。今回は約3か月ぶりの実戦となるが、8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは併走馬に先着して、軽快な動きを見せた。力を出せる状態でレースを迎えられそうだ。

ホーカーテンペスト(牡6・藤沢和雄)は、デビュー以来初となる芝2400mの距離に挑んだ前走の1600万下・オリオンS(阪神)を勝ってオープンクラス復帰を決めた。それまでは芝1600m~2000mの距離で実績を残していた馬だが、今は2400m前後の距離のほうが合っているようだ。オープンクラスのレースは久々となるが、今回、重賞で結果を残せるようなら今後が楽しみになってくる。

11R 第55回 京成杯(GIII)

2015年1月18日(日) 1回中山7日
11R 第55回 京成杯(GIII)
予想
3連単BOX
⑤⑦⑧⑬⑰

京成杯が行われる中山競馬場の芝2000mは、クラシック三冠の第1弾・皐月賞と同じ舞台。早い段階でこのコースと距離を経験しておくことはアドバンテージとなるだけに、年明け初戦に本レースを選択する素質馬は多い。最近の京成杯好走馬が皐月賞を優勝した例こそ見られないものの、2009年の2着馬ナカヤマフェスタは、翌2010年の宝塚記念優勝後にフランス遠征を行い、国際G1・凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m)で2着に好走。2010年の優勝馬エイシンフラッシュは、皐月賞で3着に入ったあと日本ダービーを制覇して同世代の頂点に輝き、古馬になってからも2012年の天皇賞(秋)を優勝する活躍を見せた。明け3歳馬の将来を占ううえでも重要な一戦と言えるだろう。新春の中山競馬場で繰り広げられる若駒たちの熱戦から目を離せない。

ハービンジャー産駒のベルーフ(牡3・池江泰寿)は、10月14日のメイクデビュー京都(芝2000m)で初陣を迎えた。レースの1000m通過タイムが1分07秒4という超スローペースにもうまく折り合い、最後の直線では上がり3ハロン33秒4(推定)の瞬発力を発揮して優勝。2戦目の500万下・百日草特別(東京・芝2000m)では、最後の直線で長くいい脚を使い、2歳コースレコードの2分00秒8で優勝したルージュバックから2馬身1/2差の2着。そして、前走の500万下・エリカ賞(阪神・芝2000m)では、後方待機策から出走馬中最速となる上がり3ハロン34秒8(推定)の切れ味を披露して2勝目をマーク。あらためて能力の高さをアピールした。今回は重賞初挑戦となるが、このメンバーの中でも素質は文句なく上位にランクされる存在。クラシック路線への足がかりとなる勝利を飾れるか、大いに注目を集めそうだ。

バゴ産駒のブラックバゴ(牡3・斎藤誠)は、9月14日のメイクデビュー新潟(芝1800m)で上がり3ハロン33秒2(推定)の末脚を披露して2着に入り、初戦から素質の高さを示した。そのあとは成長を促すために放牧に出され、約2か月半の休養を経て臨んだ2戦目の未勝利(東京・芝1800m)を力強い末脚で差し切り、初勝利を挙げた。続く前走のホープフルSでは、直線で前が詰まるシーンがあったもののゴール前で急追し、勝ち馬のシャイニングレイから0秒2差の3着に好走している。2着馬のコメートとは僅かハナ差で、坂を上がってからの脚色は優勢だっただけに、価値ある3着と判断できる。今回は中2週のローテーションになるが、依然として張りのある好馬体をキープ。前走で中山・芝2000mを経験していることも大きなアドバンテージになるはずだ。ここで重賞のタイトルを獲得してクラシックロードに進みたいところだろう。

ディープインパクト産駒のソールインパクト(牡3・戸田博文)は、ここまでに5戦を消化して1勝2着2回3着1回をマークと、堅実な成績を挙げている。8月10日のメイクデビュー新潟(芝1600m、2着)で先着を許したミュゼスルタンが次走で新潟2歳Sを優勝、また、3戦目に初勝利(未勝利、東京・芝1600m)を飾った時の2着馬ナイトフォックスがその後に年明けのオープン特別・ジュニアC(中山・芝1600m)を優勝しているように、早い段階から強敵を相手にしてきた。重賞初挑戦となった前々走の東京スポーツ杯2歳Sでは、勝ち馬のサトノクラウンから0秒1差の3着と接戦を演じ、力のあるところを証明。前走のホープフルSでも、中団追走から最後の直線でしっかりとした末脚を見せて4着でゴールイン。常に強いメンバーと戦って、非常に内容の濃い走りを続けている。重賞初制覇への手応えをつかんで明け3歳を迎えており、今回はタイトル奪取の好機だ。

ハービンジャー産駒のクラージュシチー(牡3・高橋義忠)は、近親に、2006年の日本ダービーなどGI を4勝したメイショウサムソンがいる血統。9月20日のメイクデビュー新潟(芝1600m)は2着に敗れたが、前々走となる2戦目の未勝利(阪神・芝2000m)では2着馬に10馬身差をつける圧勝劇を演じ、初勝利を飾った。2番人気の支持を受けて出走した前走の東京スポーツ杯2歳Sでは5着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差は0秒2と僅か。初勝利を挙げていきなりの重賞初挑戦であったことを考えれば、十分に及第点を与えられる内容と言える。今回は、短期放牧でひと息入れての出走になるが、順調に調整が進んでおり馬体に太め感もない。前々走で披露したスケールの大きな走りを再現できれば、重賞初制覇のチャンスは十分だ。

ハイアーゲーム産駒のコスモナインボール(牡3・和田雄二)は、デビュー2戦目の未勝利で2番手追走から抜け出して初勝利をマークし、続く500万下・アスター賞(ともに新潟・芝1600m)では最後の直線での競り合いを制して優勝。さらに、オープン特別のアイビーS(東京・芝1800m)でも200mの距離延長を難なく克服して先頭ゴールイン。見事3連勝を飾り、前走の朝日杯フューチュリティSに駒を進めた。重賞初挑戦がGI となった前走は、中団からの競馬になり9着に敗れたが、今後に向けていい経験になったはずだ。レースから10日後の12月31日には美浦南Wコースで軽い時計を出しており、連戦の疲れはまったく感じられない。豊富なキャリアと卓越した勝負根性を活かして重賞初制覇を目指す。

キングカメハメハ産駒のタケルラムセス(牡3・田村康仁)は、デビュー前の追い切りで古馬相手に先着し、素質の高いところを見せていた。11月30日のメイクデビュー東京(芝2000m)では、大逃げを打ったオケアノス(2着)から離れた5~6番手を追走すると、最後の直線で持続力のある末脚を披露し、粘るオケアノスに2馬身1/2差をつけて初勝利。続く前走の500万下・寒竹賞(中山・芝2000m)では、後方待機から息の長い末脚を再び繰り出して差し切り勝ちを収め、2連勝をマーク。勝ちタイム2分01秒6は初戦の2分04秒4から2秒8も短縮しており、大きな進境を見せた。また、前走で中山・芝2000mの舞台を経験していることもアドバンテージになるだろう。今回、無傷の3連勝での重賞奪取にチャレンジする。

ゼンノロブロイ産駒のバルビエール(牡3・武井亮)は、近親に、1998年・1999年有馬記念連覇などGI 4勝を挙げたグラスワンダーがいる血統。9月28日のメイクデビュー新潟(芝1800m)は勝ち馬のルージュバックから0秒3差の3着。しかし、約2か月半の休養を挟んで出走した2戦目の未勝利(中山・芝2000m、1着)では、好位の外めをスムーズに追走し、最後の直線で追い出されると素早く反応するセンスの良さを見せ、力強い末脚を駆使して初勝利を飾った。勝ちタイム2分01秒9は、重賞のホープフルSの勝ち時計と同じで、タイム面でも優秀と言えるだろう。重賞初挑戦となる今回、相手は大幅に強化されるが、キャリア2戦の身でも侮れない存在だ。

バトルプラン産駒のマイネルシュバリエ(牡3・和田正道)は、7月27日のメイクデビュー福島(芝1800m)で初陣を飾ると、次走は札幌2歳Sに挑戦。11番人気という低評価を覆し、勝ち馬のブライトエンブレムから0秒2差の2着に好走した。その後は、前々走の東京スポーツ杯2歳Sと前走のホープフルSでともに12着と連敗したが、前走は勝ち馬のシャイニングレイから0秒7差に粘っており、着順ほど内容は悪くなかった。札幌2歳S出走時に458キロだった馬体重が、前々走・前走ともに478キロと、やや余裕が感じられた状態。中2週のローテーションで出走する今回、しっかり絞れてくれば、大きく巻き返しても不思議ではない。
キングカメハメハ産駒のクルーガー(牡3・高野友和)は、デビュー2戦目の未勝利(阪神・ダート1800m)を快勝し、続く500万下のエリカ賞でも勝ち馬のベルーフから3/4馬身差の2着に好走。昇級初戦のうえ、芝のレースへの出走も初めてだっただけに、価値ある2着と判断していいだろう。軽快な先行力があり、センスの良さも魅力。今回、初の関東圏への長距離輸送をクリアして、上位争いに加わりたいところだ。

その他にも、1番人気に支持された前走の500万下・寒竹賞5着からの巻き返しを期すブライトバローズ(牡3・堀宣行)、骨折休養明けで臨んだ前走の500万下・エリカ賞(12着)からの上積みが見込めるダノンリバティ(牡3・音無秀孝)、芝は初めての出走になるが、ダートで2勝を挙げているイーデンホール(牡3・大久保洋吉)、それぞれ未勝利クラスを直線一気の末脚で勝ち上がったザイディックメア(牡3・村山明)、ナスノセイカン(牡3・矢野英一)など伏兵勢も多士済々。上位進出を狙っている。

飛躍を誓う3歳牝馬によるマイル重賞「第31回 フェアリーステークス」

飛躍を誓う3歳牝馬によるマイル重賞「第31回 フェアリーステークス」
2009年以降、年明けの中山・芝1600mを舞台として行われているフェアリーSは、3歳牝馬たちが覇を競う重賞レース。このあとは、2月のクイーンCや、桜花賞の各トライアル競走を経て、本番に向かう牝馬クラシック路線が確立されている。若き乙女たちの将来を占う意味でも重要な一戦と言えるだろう。近年は僅差で決着するシーンが多く、2013年は優勝馬クラウンロゼから5着馬スイートサルサまでのタイム差が0秒1。2014年も優勝馬オメガハートロックから7着馬シーロアまでが0秒2差以内でゴールインする大接戦になっており、ゴール前では白熱した攻防が繰り広げられている。新春の中山競馬場のターフで輝きを放ち、桜の季節を待つのはどの馬か?乙女たちの熱戦から目を離せない。

オーミアリス(牝3・藤沢則雄)は、前々走の小倉2歳Sで17頭立ての15番人気という低評価を覆して重賞初制覇を達成したホワイトマズル産駒。道中は後方に待機してじっくり脚をため、最後の直線で大外に持ち出されると、前を走っていた馬たちをごぼう抜き。マークした上がり3ハロン34秒3(推定)は出走メンバー中断然の1位で、その切れ味は一級品と言えるもの。約3か月の休み明けでの出走となった前走の阪神ジュベナイルフィリーズの敗戦(9着)は、スタートで後手に回ったうえに、向正面で他の馬に寄られるアクシデントがありスムーズなレースができなかったためで、参考外と判断してもいいだろう。今回は初参戦の中山・芝1600mが舞台となるが、距離は前走に続いて2度目で慣れが見込めるうえ、放牧明けを一度使われて状態面の上積みも期待できるだけに、2つ目の重賞タイトル獲得も十分に可能だろう。

ハーツクライ産駒のコートシャルマン(牝3・松永幹夫)は、半兄に2012年の安田記念優勝馬ストロングリターン(父シンボリクリスエス)、半姉に2013年の桜花賞2着馬レッドオーヴァル(父ディープインパクト)を持つ、厩舎期待の良血馬。単勝オッズ1.4倍の圧倒的な1番人気の支持を受けて登場した7月6日のメイクデビュー中京(芝1400m)では、素晴らしい切れ味を発揮して初陣勝ち。2戦目の500万下・りんどう賞(京都・芝1400m)でも、最後の直線で馬群の外に持ち出されると、目の覚めるような末脚を披露して2連勝を達成。前評判に違わぬ能力の高さを示した。3番人気の支持を受けた前走の阪神ジュベナイルフィリーズでは、道中でうまくスタミナを温存できなかったことで、身上の末脚を発揮できず10着と大敗を喫した。しかし、レース後は疲れもなく、この中間の調教でも引き続き軽快なフットワークを見せて好調をアピールしているだけに、今回初参戦となる中山・芝1600mが舞台でも巻き返しは十分に可能だろう。重賞初制覇のチャンス到来だ。

ハービンジャー産駒のカービングパス(牝3・藤沢和雄)は、母に2003年の京都牝馬S優勝馬ハッピーパスを持つ、厩舎ゆかりの良血馬。母は、3歳時の2001年にクイーンC2着→フィリーズレビュー2着→桜花賞4着→オークス7着とクラシック路線を歩んだが、この馬も、8月10日のメイクデビュー札幌(芝1500m)を鮮やかな末脚で制し、素質と完成度の高さをアピールしている。前走の500万下・赤松賞(東京・芝1600m)では、ゴール前のひと伸びを欠き1番人気の支持に応えることはできなかったが、3着を確保。勝ち馬のディアマイダーリンとのタイム差はわずかに0秒1で、約3か月半の休み明けだったことを考慮すれば、次につながる内容と判断してもいいだろう。この中間は美浦坂路で軽快なフットワークを披露しており、実戦を一度使われた効果がうかがえる。今回は重賞初挑戦になるが、素質では互角以上の存在と思えるだけに、重賞タイトル獲得のシーンが期待される。

テンダリーヴォイス(牝3・萩原清)は、6月22日にメイクデビュー東京(芝1600m)を快勝、2戦目の500万下・アスター賞(新潟・芝1600m)でも勝ち馬のコスモナインボールからクビ差の2着に好走しているように、早い時期から能力の高さを見せていたディープインパクト産駒。前々走のアルテミスSは10着と大敗を喫したが、巻き返しを期した前走の500万下・赤松賞では、好位追走から上がり3ハロン33秒8(推定)の末脚を繰り出して2着に好走。勝ち馬のディアマイダーリンとはハナ差の接戦で、勝ちに等しい内容と言っていいだろう。今回は初めて右回りコースに出走するが、レースセンスの良さと器用さを備えているだけに、問題なく対応できるだろう。中間の調教でもはつらつとした動きを続けており、好勝負が期待できる。

アルデバランII 産駒のトーセンラーク(牝3・菅原泰夫)は、6月7日のメイクデビュー東京(芝1400m)で5着に敗れたあと、2戦目の未勝利(東京・芝1600m)で初勝利をマーク。その後は北海道に遠征し、函館2歳S4着→オープン特別のクローバー賞(札幌・芝1500m)優勝という活躍を見せた。約3か月の休養明けで臨んだ3走前のアルテミスSでは、道中は好位を追走し、最後の直線でも粘り強い末脚を発揮して、勝ち馬のココロノアイから0秒2差の3着に好走。重賞タイトル獲得に向けて確かな手応えをつかんだ。前々走のJpnII・兵庫ジュニアグランプリ(園田・ダート1400m)3着を経てエントリーした前走の阪神ジュベナイルフィリーズは17着と大敗を喫したが、向正面で他の馬に寄られるアクシデントがあっただけに、この一戦だけで見限ることはできないだろう。先行して抜け出す器用さがあるうえに、じっくり脚をためればゴール前で瞬発力を発揮できるタイプ。強敵を相手に戦ってきた経験を活かせば勝機は見出せそうだ。

キングカメハメハ産駒のアドマイヤピンク(牝3・戸田博文)は、今回と同じ中山・芝1600mで行われた前走の500万下・ひいらぎ賞で大外から鋭い末脚を発揮。勝ち馬のキャットコインから1馬身1/4差の2着に好走し、能力とコース適性の高さを示している。稍重発表の馬場状態を考慮すれば、1分35秒3の走破タイムも上々。3走前のオープン特別・芙蓉S(新潟・芝1800m)では逃げる競馬で4着という結果だったが、現時点では、道中で脚をためて最後の直線での末脚勝負に徹するレースのほうが持ち味を活かせる印象だ。すでに中山・芝1600mを経験して好結果を残していることはアドバンテージになる。ハイペースの展開になれば、ゴール前で一気に追い込んでくる場面がありそうだ。磨きをかけた末脚で重賞のタイトル奪取に挑む。

ブラックタイド産駒のエヴァンジル(牝3・菊川正達)は、11月30日のメイクデビュー東京(芝1600m)で初陣を迎えたものの、スタートがひと息で道中は後方のインを追走。しかし、最後の直線では狭いスペースにも臆することなく、馬群の中からメンバー中最速の上がり3ハロン34秒3(推定)の末脚を披露して、勝ち馬のトゥルッリからクビ差の2着まで追い上げた。3着馬ウインオリファンには3馬身差をつけており、中身の濃いレース内容と言える。2戦目の未勝利(中山・芝1800m)でも、最後の直線で内から見事な瞬発力を発揮。レトロクラシック(2着)をクビ差交わして初勝利を飾った。まだキャリアは2戦だが、非凡な勝負根性に加えて、鋭い切れ味も兼備。初の重賞挑戦で相手は強化されるが、好勝負が期待される一頭だ。

ローデッド(牝3・荒川義之)は、半姉に重賞4勝馬オースミハルカ(父フサイチコンコルド)、半兄に2006年と2008年の新潟大賞典優勝馬オースミグラスワン(父グラスワンダー)を持つディープインパクト産駒。デビュー3戦目となった前走の未勝利(中京・芝2000m)で、2分02秒2の2歳コースレコードをマークして初勝利をマークした。今回は、重賞初挑戦のうえに、前走から距離が400m短縮される点が鍵となる。これまでの3戦はすべてスタートで後手に回っているだけに、順調にレースを進めて、しっかりと能力を発揮したいところだ。

メイショウメイゲツ(牝3・小島太)は、昨年8月2日のメイクデビュー新潟(芝1400m)で初陣を飾ったディープインパクト産駒。互角のスタートからスッと好位置につけると、最後の直線でもシャープな反応を示し、楽に抜け出すセンスの良さを見せた。3か月の休養を経て臨んだ前々走のアルテミスSでは、道中で折り合いを欠くような面を見せて17頭立ての16着に敗れたが、前走の500万下・赤松賞では、出走馬中最速タイとなる上がり3ハロン33秒6(推定)の末脚を繰り出してインを強襲。勝ち馬のディアマイダーリンから0秒3差の4着まで追い上げ、あらためて能力の高さを示した。今回は初参戦の中山・芝コースが舞台となるが、これまで先行・差しと自在のレースぶりを見せており、対応は十分に可能だろう。中間の調教の動きから目下の状態の良さも目立つ一頭だけに、上位進出が期待される。

マラケシュ(牝3・佐藤吉勝)は、10月25日のメイクデビュー東京(芝1600m)を逃げ切って好発進を遂げたヴァーミリアン産駒。2戦目となった前走の500万下・赤松賞では、見せ場を作ることができず11頭立ての11着と大敗を喫したが、控える競馬になり持ち味を出せなかった印象。初戦のようにうまくマイペースに持ち込むレースができれば、大きく巻き返すことも可能だろう。この中間の調教では目立つ動きを披露しているだけに、前走の敗戦だけで見限ることはできない。

ケイムホーム産駒のトラストレイカ(牝3・尾関知人)は、美浦トレーニング・センターへ入厩したあとに軽い骨折をしてデビューが遅れたが、12月13日のメイクデビュー中山(ダート1200m)でいきなり初勝利をマーク。ダートのレースでの初陣だったが、軽いフットワークを見せていただけに、芝のレースにも十分に対応可能だろう。前走後は、実戦を使われた反動もなく好調を維持。一気の相手強化と初の芝コースをクリアして、重賞初制覇を飾りたいところだ。
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